ダ×講義:朝日杯FS2021

2021年12月19日

●阪神1600mと馬場状態
内を避けるレースが続いとるほど内が荒れとるようや
先週も内を回ったナミュールは砂を巻き上げながらやったが
ラブリイユアアイズから外は掘れてはいたもののその様子はなかったわな
さらに大外のサークルオブライフの通った場所はクリーンやった

結論として内を空けて走るもんやからスタミナの消耗が増えるし
スタートから終始馬場がええところを選べるわけやないからタフな競馬に繋がるかもしれん

かといって1400m寄りのスピード馬が多く活躍してきたG1や
その理由として考えられるんはコレやからやろう
「+1ハロンのスタミナ<Mペース経験値」

近年は前半56.9~59.3っちゅう朝日杯FS
平均すると少なくとも58秒台の負荷に耐えられるほどの基礎値と経験が欲しいわ
一番ええのは1600mで前後半ラップ差の少ない経験をして強い競馬をしとることやが
Mペース経験っちゅんは2歳戦でなかなかできることやない

やから1600mより道中のスピードが上がる1400mの経験が強みになっとるっちゅうわけや

それからこの時期の1800m以上の距離言うんは少頭数になりやすく
ストレスのかかる競馬の経験値がどうしても低くなるっちゅうんもあるわな

やからいくらタフな馬場いうても
単純に+1ハロンのスタミナを持つ馬が優位と言えんところがあるわ

ただし馬場が悪く内を避けるっちゅんは距離ロス以外にも
+1ハロンのスタミナ馬に優位勢を生むポイントがあるわ

阪神1600mの特性上
メンバーがガッチガチやない場合は特にやが
「終い5F4F区間のレースラップが緩みやすい」っちゅんがある
前半基礎スピードでええ位置につけられんかったとしても
先週の松山君ほど積極的に行くのは博打やがジリジリと詰めやすい区間になっとる
4角も緩やかやから短距離馬ほどの加速力がない中距離馬でも勢いをつけやすい
しかも外伸び馬場やから外を回して大味に乗っていける

それにタフな馬場傾向になっとるから
仕掛けられてからの急加速が持ち味の短距離馬にとっては
ラスト1Fの急坂がどうしても失速ポイントになりやすくなってまっとる

やから勝負所で置いてかれとらんければ
中距離馬の差し脚でも間に合うっちゅう可能性はあるやもしれん

「短距離寄り優位点」
・スピードペース経験
・多頭数経験馬が多い

「中距離馬のリカバー点」
・外差し馬場
・4角緩く加速つけやすい
・L5F4F区間の緩み
・大味競馬可能なスタミナの担保

今の馬場バイアスでスピード経験のアドバンテージをどこまでカバーできるかやな
さらにタフさとスタミナに馬場バイアスが傾けばレースレベルが下がって台頭可能

阪神JFで短距離寄りで上位に着たんはスタミナ温存っちゅうツマラン騎乗をしたナムラクレアのみ
ナムラを除くと8着まではマイル経験馬で短距離タイプ壊滅
今週は先週より馬場が悪化傾向

 

【中距離路線馬】

1.⑬ジオグリフ
<強調材料>
札幌2歳Sは48.3-48.8とやや前傾でラップ差が少ないMレース
中盤自らペースアップで3角手前から一気に進出しラストを12.1-12.5でまとめ上げた
中距離ステップでありながら札幌でMペースの経験と新馬戦でスピードの維持力を見せつけとる
心肺機能は2歳馬にして高レベルのもんがある
<マイナス面>
・ノドの疾患で輸送がデリケートなもんになる
(レース当日乾燥しとるとさらに問題がある)
・牝系の活躍馬がローカル中距離タイプ(サンバレンティン、オーバーザウォール)っちゅう血統面
(札幌2歳Sは内回りと捲り上手っちゅう適正がばっちり嚙み合ったっちゅう可能性)
・キムテツ調教師の在厩調整

マイナス面は状態面の不安ばっかりになるわ
血統面は個人的にサンバレンティンはポテンシャルを秘めとった馬やし一応ダービー2着のインティライミもおるでな
やからそこまでマイナスに考えとらん(*^。^*)
能力面では中距離でもMペースを圧勝しとるわけやし
今回条件が適合せんでも能力でカバーできる可能性は十分にあるわ

2.⑦ダノンスコーピオン
<強調材料>
・坂をものともしないパワー
・終いの確実な末脚
・倒してきた相手
<マイナス材料>
・ペース経験値の低さ
・6頭立て7頭立ての経験のみ

直線の短いホープフルよりこちらを選んだ理由を考えると
輸送せんでええことだけやなく4角の緩さと直線の長さと急坂で
加速力不足っちゅう弱点を「全部取り戻せる」と判断か
短距離厩舎だけあって自信があるんやろうしこの厩舎らしい前進気勢も見られる点はええわ
エンジンのかかりが悪いで積極的な仕掛けを求められると思われる
松山君は先週やりすぎて失敗しとるで積極性に陰りを見せるかもしれん
スムーズに外を回れれば坂を含めたL3Fの脚は光るもんがあるでな
要は4角での位置取りや
経験値をポテンシャルでどんだけカバーできるか注目しとるわ

3.⑨ドゥデュース
THE中距離っちゅう経験のみやがそのレースぶりは破天荒
逆手前のまま伸びきるっちゅう異端系
前走も危なげのない内容で直線もしぶとい
能力の多くはまだ隠しとるように見える
そうでないとしたらよっぽど自己プロデュースが上手な馬やわ
<強調材料>
・緩いペースの新馬戦やったが綺麗な漸進ラップで押し切り
(12.9 – 12.6 – 13.2 – 12.6 – 12.4 – 12.2 – 11.8 – 11.4 – 11.1 2着のガイアフォースの2走目がまだなんがマスクポイントや)
・只ならぬポテンシャルを秘めとるように見せとる系
(人間社会でもたいして凄くないのに凄いように見せられる才能を持っとるヤツがおるし注意や)

4.③アルナシーム
気性難のたられば馬は穴人気するんやな(*^。^*)
能力を測りきれとらんが稽古ができるくらいの操縦性はあるわ
1800mの持ちタイムは1:47.3(1600m地点1分34秒7くらい)まで伸ばしとってドゥデュースより2秒も速い
非効率な競馬でこれやからな・・・
ちゅっても流れっちゅうもんがあるでな・・・
流れに乗れんのでは話にならんで
メイケイエールに乗っとる池添ならそれよりマシやし乗りこなすかもしれんな(;^ω^)
勿論能力を測り切れとらん以上は怖いか言われたら怖いわ
やがこういうんに騙されたくないっちゅうつまらんプライドもあるでな

 

【短距離路線馬】

1.⑫トウシンマカオ
今年の京王杯はスタミナの担保が重要やった面がある
そこで好走できたっちゅんは一定の評価を与えるべきや
ただし器用なレースぶりに反して気性が悪い
せっかくの好センスをメンタルで潰しとる
ちゅうことで力む気性の問題で阪神に替わって最後の坂っちゅうんがネックになってくる
京王杯もあんなに非効率な脚の使い方をしとったんでは(*^。^*)
矯正できれば面白いんやけどな・・・
ホウオウイクセルに無茶させた高柳調教師っちゅうんがまた(;^ω^)
それでも短距離ステップからは上位の評価になってまうわ

2.⑤ヴィアドロローサ
京王杯組が朝日杯FSへ繋げるんは「溜めて末脚上位の競馬」をした時や
ヒントはラブリイユアアイズの競馬やな(33.9で上がり4位3着)
コイツは出遅れでレースにならんかったけど33.5で最速
1400mでは実績があったコラリンは中団から33.6やからもっと価値が高いが
同じように出遅れたシゲルファンノユメを上回っただけでも才能の片鱗はある
道中もある程度は無駄に脚を使ってのもんのわけやしな(*^。^*)
勿論穴までやけど見た感じコントロールが効くタイプで鮫島君っちゅんも面白いポイントやわ
タフなレースを屁とも思わんメンタルも評価したいところになるわ

3.①カジュフェイス
同週のドーブネより勝ちタイムは速いがこの人気の差(*^。^*)
数字だけ見るんやったらワイはドーブネよりこっちやけどあくまで1400mやでな
⑫⑤より評価が下なんは溜まる流れを経験しとらんっちゅうところ

4.⑪ドーブネ
札幌1500mは淡々と追走しながら12.5とレースラップが落ちたところでひと捲り
コイツ自身は淡々とラップを刻んどったっちゅうことになるわ
ききょうSも一度スピードに乗せたらそのまんまっちゅう良くも悪くも一本調子な競馬
今の馬場状態やともっと溜めを利かせられんと急坂を持たすんは難しい
今回はこれまでやってこんかった競馬をせんとアカン
まず大事なんはテンションのケアやが幸四郎がデリケートにやっとるわ
先週のウォーターナビレラの調整もお見事やったしセンスはあるんやろう
幸四郎も藤沢先生の弟子を名乗るんやったらマイルでお利口堅実な馬を輩出せんとアカンで
もし幸四郎がこのじゃじゃ馬を御していけるんやったらそこいらの有名調教師より全然上になるわ
結果を出しても全部馬主の功績(運)っちゅう話に持ってかれそうやが(*^。^*)
馬名の由来は古代の船とあるがドーヴネやろ
ワインの畑の名前やったり造り手の名前やったりそればっかりやんけ
なんでアイツはいっつもツマラン嘘をつくんやろうな
盛り下がるわ(;^ω^)

 

【マイル路線馬】

1.④セリフォス
同条件のデイリー杯に目が行きがちではあるんやが注目は新潟2歳Sやな
8月29日っちゅう内が痛む頃に施行されるもんやから
例年はグリーンゾーンを通った外差し馬が豪快に強くみえる罠がある
やがコイツは最内を上がり最速で伸びきったっちゅう話
(最内でもギリの埒沿いは砂を巻き上げとらんかったから細いグリーンベルトが残っとった可能性はあるがギリの埒沿いを走った距離は短いわ)
内数頭分は砂の巻き上がりが目立つほどの痛みがあったでな
ほんで後半5Fの詳細は「57.7」や
こんだけで理解してもらえるはずやと思うわ
加速の仕方は爆発しとって短距離寄りやな
L3F区間オタルエバーが10.8で加速時にも同じように急加速しとるわけや
やが全体10.8ー11.0ー11.8のレースラップが示すとおりL1Fを何とか堪えとる
「57.7」の中でのL3F32.8やから中身の濃いもんになっとるっちゅう話やな
新潟やからっちゅって無視できるレベルやないくらいには高レベルやったわけや
ハープスター(2着イスラボニータ)が1分34秒5(上がり32.5)で勝ったレースより内容がええ

デイリー杯は終い3Fのレースを大外からの競馬
レース映像を見てもわかるようにL3→L2区間の爆発力がここでも発揮
他馬もスローペースで脚が溜まっとる中でのことやでな
このレースの自身の後半4Fは46.4と2歳馬にしては優秀やった

46.1 ダノンプレミアム(1:33.3) 朝日杯FS
46.2 アドマイヤマーズ(1:33.9) 朝日杯FS
46.3 ソダシ(1:33.1) 阪神JF
46.4 セリフォス(1:35.1) デイリー杯

歴代のG1馬と並べると全体タイムからしてもっと上やと安心できるんやけG2戦やからな(*^。^*)
4角で逆手前になって膨れてまったせいでタイムロスしたんもあるやろう
前半60秒を切るラップ経験がないんは弱みやが決め手の鋭さとスピード維持力の両方で力を見せとる
先週のラミュールのようなもんやろうか

ラミュールはキョウエイマーチ族の裏付けやったけど
こっちはダイワメジャーの裏付けで持続ラップ対応可能と見とるわ

馬体そのもんは無駄肉がなく筋肉の盛り上がりがあるっちゅうんは完成度がある証拠
完成度の高さはダイワメジャー産駒らしいもんがあり
この時期から体幹がしっかりしとったアドマイヤマーズのようなもんやな
ベースは出来とるからあとはマーズのように中身を鍛えていけば強くなるやろう
中内田にそれができればな(*^。^*)

中内田のG1っちゅっても2歳戦やったら買っても文句は言われんはずや( ^)o(^ )

2.⑥オタルエバー
ハイレベル新潟2歳Sの立役者といってええやろう
コイツもL3F区間で10秒台っちゅう非効率な自力ラップを刻みながら馬券内に踏みとどまった
やが今回はL1Fに急坂があるもんやからそこを凌げるかやな
ちなみに1400mステップやってもマイル路線として取り上げたんは
1400mより1600mのパフォーマンスのほうが高いからやわ(;^ω^)
秋明菊賞1400m1着のラップが12.2 – 10.9 – 11.6 – 11.9 – 11.6 – 11.4 – 12.1
2歳1勝クラス1400mのラップが12.2 – 11.3 – 11.7 – 12.0 – 11.4 – 11.3 – 12.0
L4区間で溜めを利かせられるっちゅうんは距離が伸びてもやれる要因になるわ
ホンマの短距離の逃げ馬は淡々と逃げるでな(*^。^*)

ちなみに2着に負けたとはえ2歳1勝クラス1400mの指数は高いわ
勝ち馬のキミワクイーンは阪神JFでも穴評価を与えるに値するほどのものやったわけやからな
結果は危惧した通りのもんやったけど(;^ω^)

3.⑧プルパレイ
デイリー杯は直線で1頭になって待ってまったな
道中も集中力を切らせとったもんやから今回はブリンカーなんやろう
やけど1頭でフワフワしてまうっちゅうことは視界を遮らんほうがえんちゃうか
やが抜けたアスター賞では真面目に走りきっとったし気分屋っぽいな
一応やが7月25日のパンパンの新潟で前半58.7ペースを経験しとって1:33.3のレコード持ちや
あくまで参考記録やが一応パフォーマンスにバラつきがありそうなタイプやから警戒しとくわ

4.⑩スプリットザシー
阪神JFで除外されてまったんを池添が悔しがっとった印象
新馬の時計は前半60秒を切るもんでぜんぜん悪いもんやない
軽量らしく仕上がりの早さっちゅんも初戦から動けた要因やろう
ただ今回は牡馬混合レースで馬格がっちゅうところやな

 

 

◎④セリフォス(マ)       中心
○⑦ダノンスコーピオン(中) 対抗候補
▲⑬ジオグリフ(中)     連対候補
△⑨ドウデュース(中)    連対候補
△⑥オタルエバー(マ)    連対候補

3着候補穴評価順
☆⑧プルパレイ(マ)    
×⑫トウシンマカオ(短)   
×⑤ヴィアドロローサ(短)
🤮③アルナシーム(中)
 ⑩スプリットザシー(マ)
 ①カジュフェイス(短)
 ⑪ドーブネ(短)

 

馬体で潜在能力を可視化しきらんワイは実績でセリフォスを上回ることはないわな
と言いつつ数字上ではMペース経験とスピード持続力を見せたジオグリフが上やのに
今んとこ末脚だけが目立っとるダノンスコーピオンを上に取るっちゅう矛盾(*^。^*)

外差し2頭のイメージがセリフォスとダノンっちゅうイメージが湧いてまってな(;^ω^)
Cデムも今回は普通に外回してくれるやろう
ジオグリフは札幌の競馬を理想としとるなら先週のベルクレスタのように外差し馬の目標になるんやなかろうか
ルメールやから巧く脚を残すようにするやろうから馬に合った位置を取るし
もし早抜けするにせよ無様な事にはならんやろうけど(*^。^*)

さすがに今の馬場やと朝日杯FSの傾向とは逆のもんになってまったわ
これでも短距離型が好走するようならええデータが取れるし来年以降に生かせるわ


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